そしてボクは外道マンになる オメエを漫画家として認めねえ!担当から辛い声

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『グランドジャンプPREMIUM』連載、「そしてボクは外道マンになる」の第5話
1976年の愛読者賞で二位の得票数ながらも「実績がない」との理不尽な理由で三位とされた平松。努力の結果が編集部の勝手な都合で認められなかったことに「オレは一体何なんだ」と泣いたのが前回まで。今回はそれの延長で担当の権藤との ひと悶着から始まります。

出来た原稿を見せて「今回もまあまあの出来だな」と言われた平松はカチン! どこがまあまあで何がまあまあなのか教えてくれ。しいては権藤さんはボクのことを漫画家として認めているのかと問い詰めた。ここで両者の言い争いが始まります。漫画の中では木刀を使っての 鍔迫り合いという格好ですが。

漫画に限らずどんな仕事でも一年ぐらい続けただけでは誰も認めてくれない。「ドーベルマン刑事」の連載が始まってもうすぐ一年だけど、まだまだ漫画の世界の入り口に立ってるだけに過ぎないとする権藤。更にはジャンプの巻末の目次を見せてオメエ以外のほとんどの漫画家は原作付きじゃねえオリジナルで勝負してんだよと言い、平松が生涯忘れる事のないあの言葉を発します。
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原作付きの漫画を描いてる限り
オレは絶対にオメエを漫画家として認めねえエエエエ~~ッ!!

これを聞かされショックする平松。オメエは武論尊の原作をそっくりそのままやってるだけ、原作に無い場面やセリフを入れたことがあるのか? と訊かれて返す言葉がありません。

でもさ、これは原作者の性格とか現代の事情とかでちょっと違うんじゃないかと思うんだ。原作者の中には一字一句までその通りにやれ、オリジナルは許さないって人が居るんじゃないの? 漫画じゃないけど森進一は「おふくろさん」の歌詞の一部を変更したら、作詞家の川内康範が怒って今後一切歌わせないとしたトラブルは知っての通り。「皇国の守護者」だって原作者と漫画家とのトラブルで終了したことは有名ですし。

数日後、武論尊が入院したとのことで権藤と一緒に見舞いに行く平松。そこで武論尊が漫画原作者になった理由を聞かされます。 本宮ひろ志とは航空自衛隊生徒の同期で、辞めた後に本宮のところに居候したのが縁だったそうだ。ここのところは下記の記事を参考にしてください。
武論尊、北斗の拳「自然と漫画の作り方を覚えた」
当初は読み切りや連載がことごとく失敗して才能が無いと思ったけれど、手応えのある作品にようやく巡り合えた、それが「ドーベルマン刑事」なんだと。
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こんな俺と一緒に のし上がれる気があるかと問われて「お願いします」と平松。ここでスッキリ終わればいいものの、権藤は故意かどうかはわからないが「入院してても原作は落とすな」などと言うものだから武論尊はキレてしまいます。
権藤はハッパをかける気で言ったかも知れないが、不愉快に思っているのは自分だけでないと平松は知る。「原作付き漫画を描いている限りは漫画家として認めない」との言葉は平松の心に深く刻み込まれ、以後は「リッキー台風」「ブラック・エンジェルズ」「マーダーライセンス牙」などオリジナル作品に繋がるわけですね。

そしてここから5ページに渡りこの漫画の担当者への不満が描かれます。権藤の時のような待遇をされて編集長に担当替えを直談判したそうだ。
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連載が終わったならいざ知らず、連載中に担当への不満をぶちまけた漫画は珍しい。連載はまだ続くけれどもし、次号に載らなかったら原因はコレでしょう。ここのところは是非とも読んでもらいたいです。

連載が始まり約一年。その日の平松は朝からソワソワしており、アシスタントからも何事かとの声。その原因は今日にも届くハズのコミックス1巻でした。当時のジャンプは連載が一年続かなければコミックスにならなかったのですよ。半年ぐらいで終わった作品は1巻だけ出て、残りは未収録とかものありました。
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東京に来て悔し涙はいっぱい流したけれど、嬉し涙はこれが初めて。その日の夜は この1巻を抱きしめて寝たとのこと。よほど嬉しかったんでしょね。
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コメント
この記事へのコメント
このラストシーン、自分も読んでて胸が熱くなりました。
リアルタイムでドーベルマン刑事を読んでいた者としては、外道マンは実に面白いです。
漫画家の自伝にハズレなしとは本当ですね。
2017/01/03(火) 22:35 | URL | 名無し中年 #HuBhO90w[ 編集]
自伝が描けるのは実績ある大御所のあかしと痛感 ジャンプ系作家は自伝的な作品描く人が最近まで少なかったんで外道マンには超期待!

個人的にはジャンプの生き字引というべき秋本治先生の自伝マンガに期待 もとタツノコのアニメーターからジャンプで漫画家デビューというけっこうユニークな経歴のひとなんで
2017/11/14(火) 12:35 | URL | 名無し #-[ 編集]
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