老後に備えて異世界で 8 万枚の金貨を貯めます 2巻 社交界デビューに一役買う

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『水曜日のシリウス』連載、「老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます」の2巻です。
先週紹介した「ポーション頼みで生き延びます!」と同時発売だったのをようやく読んだのですが しくったー! 今回こっちの方がダンゼン面白いやん。あ、原作者は一緒でFUNA氏の作品です。
家族を失い独り身になってしまったミツハ。でも異世界へ自由に行き来できる能力を手に入れて、両方の世界で裕福に暮らして行けるように8 万枚の金貨を貯めることを目標としました。尚、危険に備えて傭兵組織で銃やナイフの訓練を受けるなど、生き抜くためには人殺しも躊躇しないのが他作品で見られるヒロインと全く違うところでしょう。
老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます 1巻 血生臭いヒロインが爆誕!

幼く見えるところを武器に、ボーゼス伯爵の後ろ盾を得たミツハ。冒頭は念願の「雑貨屋ミツハ」を開店するところから始まります。ただし開店するまでに不動産屋を困らせたりするのですがそこは割愛しますね。
この「雑貨屋ミツハ」は薄利多売ならぬ、多利薄売がモットー。だってちょっとだけ売って利益ガッポの方が楽じゃん! よって雑貨も100均で買ったもの中心。100均とはいえ最近のモノはそれ以上の価値があると思えるものも少なくありません。それがましてや中世ヨーロッパな文化の異世界ですから、全てが見たこともない商品なので人気になるのは間違いなし!

…と思ったけれど一日経ち二日経っても一人も客が来ません。そして三日目に初めて来店したお客さんは女性の三人組でした。さすがに見慣れない商品ばかりに感嘆します。が、魚のウロコ取りには怪訝顔。いったいなぜ? シャンプーに興味を示すも高額を理由にイマイチ手が出ない。初めてのお客を手放してなるものかと、大サービスでシャンプーを無料で実演する他、料理だって出しちゃいました。
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はい、これがシャンプーするところ。乳〇隠しが絶妙ですな(笑) あ、文明を知ってるからには電気は欠かせないことから自家発電を完備。シャワーはもちろんドライヤーもやれます。この世界にあるわけがない現代のシャンプーですから効果てき面。美しい髪に仕上がると同時に、良い香りもすることから気に入って買ってくれました。
更に食事だってもちろん現代のもの。今まで味わったことのない料理に大満足ですわ。けれどどんな料理も鍋一つで簡単にやってしまうことから"魔女"だと思われたのは仕方ないかも?

こうやって初めてのお客さんに買ってもらって嬉しいミツハ。でもこの三人の女性はライナー子爵の使用人だったことから、話は一段と進んでいく。この件を子爵と料理人に話したところ、藁にもすがる思いでミツハのもとへ訪れた。
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子爵の娘・アデレートお嬢様が社交界デビューするパーティーを開きたい。料理とドレスに力を入れたいので、力を貸して欲しいということです。そこで目玉にしたい料理が魚。ここは海から遠いために新鮮な魚が入らない。入ったとしても干物か燻製にしたものだけ。だからウロコ取りを怪訝そうに見ていたのはそのためだったのですね。
お金になりそうな仕事は手放したくない。よってドレスの手配はもちろん、パーティーの演出まで全て引き受けたミツハです。

ドレスは現代に戻って一流の仕事人に依頼し、料理はミツハの指導のもとに料理人一同が必死に習得。そして迎えたパーティーです。
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この世界にあるハズのないドライアイスの煙を立たせ、プロジェクターで背景を照らす。見事なドレスを見に纏ったアデレートお嬢様に男たちがメロメロになるのは当然の結果でしょう。さらに第二幕では一転して鎧を纏って凛々しく登場。「問おう そなたが我がマスター伴侶となる者か?」と、どこかで聞いたようなセリフを語らせたのはミツハの趣味ですかね。
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もちろん料理だって負けてません。異国の料理を数々振る舞い、メインはやはり魚料理。干物や燻製ではなく生魚が出されていることにゲストたちは驚かざるを得ない。この地まで生で運ぶなんて いくらかかるか想像がつかないからです。しかも旨い! 我先にと手が伸びるのはもはや必然!

このようにして社交界デビューのパーティーは大成功のうちに終わ…りませんでした。料理が好評すぎて足らなくなってしまったのだ。貴族のパーティーにおいて空いている皿があるなど許されるわけがない。このままでは子爵の評判は地に落ち、アデレートお嬢様は軽く見られてしまいます。
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そこで料理人たちにハッパをかけるミツハ! 今まで生きてきたのはこの日のためにあると思えと、総力をもって手掛けろと檄を飛ばす。またミツハも最終兵器として持ち込んでいた、生クリームをふんだんに使ったケーキを提供するなどして無事にパーティーを終わらせたのでありましたー。

いやもう異世界に行き来できるのをいいことに、様々な物資を調達して駆使していくのが面白い。こういったキャラは好かれるか嫌われるか分かれるだろうけれど、私は好きですね。
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コメント
この記事へのコメント
キモイ
>メインはやはり魚料理。干物や燻製ではなく生魚が出されていることにゲストたちは驚かざるを得ない。この地まで生で運ぶなんて いくらかかるか想像がつかないからです。

新鮮な魚が手に入らない地域では、たしかに生魚なんて食べたことがないだろう。

でもそういう地域ならば「生魚=腐った魚」であり、それを食べれば確実に腹を壊す。だからそういう地域では魚は火を通して食べるものであり、生で食すのは危険な行為だとされるだろう。生食文化は食品衛生上の理由でタブーになる。

新鮮な魚でも寄生虫のリスクはあるわけだし、魚の生食文化のない人たちが腐った生魚を食べるのは大きな困難を伴う。
おそらく生魚を食した最初の感想は「気持ち悪い」ではなかろうか。
2018/05/18(金) 17:29 | URL | 名無し #-[ 編集]
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