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『週刊漫画ゴラク』に連載してる「激マン! マジンガーZ編」は今回分をもって少年ジャンプでの連載を終了して第1部完。次回からテレビマガジンに移籍しての第2部になると思いきや、「キューティーハニー編」に代わることになりました。ま いいんですけどね。

ジャンプからテレビマガジンへ! この突然の移籍は永井豪 版だけに留まらず『別冊少年マガジン』で連載していた桜多吾作(おうた ごさく)版も 煽りを食らい、やむを得ず移籍となりました。移ったところは秋田書店の『冒険王』。ここで描いた最終回がけっこうスゴイんですよ。その部分を紹介します。
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マジンガーは整備の真っ最中。動けないマジンガーに代わって自衛隊が光子力研究所の護衛にあたってくれました。研究所の周辺には戦車を大量に配備し、空にはジェット戦闘機が引っ切り無しに飛んでいる。その爆音に甲児はまいっていた。空港や基地の近くに住んでいる人の気持ちがわかったと。

そこへ最後の決着をつけるべく ピグマン子爵の操る機械獣・ハーケンシュミットX9と、プロッケン伯爵が乗る飛行要塞グールが襲いかかる。参考までに あしゅら男爵は既に死亡してるので登場しません。またアニメでピグマン子爵は87話で死亡してるのに対してハーケンシュミットX9が登場したのは翌 88話。つまりアニメにおいてピグマン子爵はハーケンシュミットX9を絶対に操縦してないということで。
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人質に取られた さやかを奪い返した甲児はピグマン子爵を挑発し、とある地域へ誘っていく。自衛隊の秘密兵器とやらがあるんだそうだ。そこへ誘い込んだ甲児は避難してOKの合図を出した。スイッチを押す自衛隊!
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ピグマン子爵はハーケンシュミットX9と共に光に消えた。というか瞬時にして蒸発してしまったんだろう。空高く舞い上がる きのこ雲。これはまさか… 甲児もブロッケン伯爵も何が起きたのか察したらしい。
そしてグール目掛けてミサイルが! プロッケンの部下たちは「そんなもんで壊せると思ってるのか」とタカを括るも、ブロッケンは迎撃ミサイルで撃ち落とせ・早くしろと指示。部下は事情を呑み込めないまま迎撃します。
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そして今度も大爆発! グールは寸前で難を逃れました。
これを見て自衛隊は自慢げに こう言うのでした。

ははは おどれーたか
だてに30年も アメ公を駐とん
させてんじゃねーや
(核)ミサイルや原爆地雷のひとつぐらい
くすねるの わけねーや


もうどう 突っ込めばいいのやら(笑) これを発表したのは1974年。戦後ほぼ30年の頃なので「だてに30年も…」の発言は違いありません。けれど核を日本に持ち込んでいたことは自衛隊にとって「知ってて当たり前」だったのか? しかもそれを くすねて日本で使うって…えええー!?としか言いようがないのですよ。

無論 作者に政治的意図があったとは思えません。思ったことをただ描いただけなんじゃないですかね。それにマズイのならば担当がネーム段階で修正させたハズ。それも無く、発表してから42年も経つのに特にリアクションも無いことから これはもう「セーフ」でいいんですよね??
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永井 豪
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『週刊漫画ゴラク』連載、「激マン! ~マジンガーZ編~」の第45話(1章最終話)
冒頭はマジンガーの描き直しから…なんだけど、どう見てもいつもと違います。機械獣?は知ってるデザインじゃないし、マジンガーみたいなやつは一同に「カイザー カイザー」と口にしてボスキャラ(名前からしてマジンカイザーなのか? デザインが全く違うけど)を 崇めてる。これではまるで石川賢が描いた真ゲッターロボを、そのまんまマジンガーにしたみたいではないか。
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そして光に包まれて謎の部屋に転送。そこで待っていたのはこの女性だった──
すみません、全然わからないです。こういう作品があったのか、それともまた新たに考えたマジンガーのストーリーなんですかね?
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少年ジャンプで描く最後のマジンガーはバードス島が動く、というところで終了。テレビマガジンではこの続きから始まるんだそうだ。でも自分が持ってる愛蔵版ではこのシーンが無いんだよねー。テレマガ版と一緒になってるので削られたんでしょう。
ともかく8月末をもって少年ジャンプで連載終了。10月最初のテレマガで連載再開となります。
そしてこの漫画自体も今回で第1章が終了。次回からは「キューティーハニー編」が始まるんだそうだ。どう考えても肌色比率が高くなりそうだな!

ところでテレマガ移籍に伴い、別冊少年ジャンプで連載していた 桜多吾作 版のマジンガーも移籍を余儀なくされます。その移籍先は冒険王。そこで描いたのでスゴイのがありまして、それを近いうちに紹介したいと思います。
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『週刊漫画ゴラク』連載、「激マン! ~マジンガーZ編~」の第44話
少年ジャンプでマジンガーを連載終了させるために激が考えついたのは、ド派手にドンパチして一気に終わらせる方法でした。よって味方をたくさん作ってマジンガー軍団を結成。Dr.ヘルの機械獣軍団と戦わせます。

それが上の画像。右がダイオンγ(ガンマー)でブレストファイアーを装備。中央がバイオンβ(ベータ)でルストハリケーンを装備。左がミリオンα(アルファー)で光子力ビームを装備してます。マジンガーの武器を搭載させることでポテンシャルのアップを図りました。成果はそれなりなんですけど結局はヤラレメカ。すぐ死んでしまうのですよ。
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その中で取り上げたいのがミリオンα。操縦者はローリィ&ロールという双子の女の子。胸が操縦席になっていて、機械獣はおっぱいである操縦席を鷲掴み! そのまま握りつぶされてしまうという結末なんです。…機械獣がうらやましいというか悲惨というか。
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その一方では今後のマジンガーに登場するメカも登場。同じマジンガーでもグレートマジンガーの方ですがね。グレートに登場するビューナスAが いち早く出演してるんです。光子力ビームと超合金Zで作ったZカッターを装備していて善戦します。
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また敵も総力戦で挑みます。あしゅら男爵は海底要塞ブードを使って、ブロッケン伯爵は飛行要塞グールを使って共同作戦を敢行。マジンガー軍団と真っ向勝負を挑むことに。
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でもその結末は…マジンガーがグールのコントロール室を破壊してことにより操縦不能に。その落下地点に奇跡の確率でブードが居たことから両者大爆発! 具体的には描いてないものの あしゅらもブロッケンも死亡した風になってます。ま、こちらはテレビマガジンでまた登場しますので こんな格好でいいんじゃないですかね。
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『週刊漫画ゴラク』連載、「激マン! ~マジンガーZ編~」の第43話
1973年の8月。少年ジャンプのマジンガーは今月で終了の為に、激は終わらせ方に試行錯誤。そこでもって再来月からマジンガーの新連載を始める、テレビマガジンの中田編集長がやって来た。それが上の画像です。実際の名前は田中利雄と言い、テレマガ創刊時(71年11月)からの編集長。テレマガはそもそも仮面ライダーを大々的に打ち出すために創られた雑誌で、当時撮られた膨大な量のスチール写真は今でも雑誌やムック本に役立ってます。

ライダーはこの年の2月からV3に代わり、他の新ヒーローの記事もあって6月号にて発行部数最高の68万部を達成。更なる人気を得るために食指を伸ばしたのがマジンガーであり、それが実現したのだから編集長の声が高くなるのは当然ですね。
隣の巨漢は激が『ぼくら』『ぼくらマガジン』にて連載した際の担当だった加賀谷博良氏(実際の名前は加賀博義)。出世することを常に拒否して定年になるまで平社員を続け 趣味に生きた人なんだそうだ。今回もマジンガーの担当になるということで、激も嬉しそう。
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連載第1回は32ページを用意。スチール写真がメインで漫画雑誌ではないテレマガが、これだけ漫画にページを割くのは異例らしい。2回目からは毎月20ページをお願いしたいとのこと。これに激は今さらながらページの少なさを感じていた。今まで週一でマジンガーを20ページ描いていたものが、月一で20ページ。低学年向けとはいえこのページ数でいったい何が描けるのか…不安にならずにいられないようです。

マジンガーの描き直しは水中機械獣・グロッサムX2との戦い。
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とにかくデカくなりました! マジンガーの五倍はあろう巨体をしており「超弩級機械獣」と表現。原作通りにグロッサムの高熱ビームと、マジンガーのブレストファイアーとがぶつかって どちらが勝つのか比べてます。巨体になった分、グロッサム優位と思うけれどやっぱり原作通りの結果でしょ。きっと。
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『週刊漫画ゴラク』連載、「激マン! ~マジンガーZ編~」の第42話
「テレビマガジンでもマジンガーZの連載をしたい」という意向に少年ジャンプの長根編集長は拒絶。ジャンプでの連載は終了することになってしまいました。マネージャーのヤスタカはまだ交渉する余地はあるとするものの、あのガンコな編集長が言ったからには結果は変わらないだろうとして激の気持ちも固まる。
 少年ジャンプでのマジンガーZは終わらせる! と。
ただ問題は残り少ない回数でどう終わらせるかというのが懸念のようです。そこでここまで連載してきて思い出のある話が語られました。
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「ブロッケン伯爵の首でサッカーしたり」と言ってるけれど実際にはフットボールだったりします。ただし手でパス回しすることなく蹴ってばかりだったのでサッカーと称しても何ら違和感ありませんが。
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こちらはドナウα1の話のこと。シローのクラスに転校してきた美少女・ローレライは、実は天才工学博士の作ったロボットだった。ドナウα1と合体することで"意思の持つロボット"になり、どちらが世界一のロボットなのかマジンガーと戦うことになります。
ドイツのローレライ伝説に基づいて名前が付けられたものの、それはドナウ川ではなくライン川の間違いでした。そこで本家のアニメ61話「宿命のロボット・ラインXの歌」ではドナウα1がラインXという名前に変更されて登場しました。
それに対して『真マジンガー衝撃!Z編』の15話「「対決!悲しみの青きドナウ」では原作通りにドナウα1で登場。こちらはほぼ原作通りのデザイン・ストーリーに準拠してるので興味があったらご覧ください。
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『週刊漫画ゴラク』連載、「激マン! ~マジンガーZ編~」の第41話
週刊少年ジャンプの長根編集長から「少年ジャンプは他の雑誌と同じ作品は絶対にやらない」と突きつけられて、マジンガーはジャンプでの連載終了→テレビマガジンへの移籍がほぼ決定してしまう。当初はジャンプとテレマガの両方で連載するつもりだったものがミスったわけで、今回はその反省会の一部始終が語られてます。
とはいえこの年の秋から「ドロロンえん魔くん」と「キューティーハニー」のアニメ化が後に決定して同時に漫画化も決定。スケジュール的にはジャンプが終わって丁度良くなったわけであり"怪我の功名"とも言えるのですがね。

ダイナミックプロの出版関係を担当しているヤスタカからの意見では最初から無理だと思っていたようだ。あの長根編集長がOKするとは思えない。マジンガーの連載をテレビマガジンでもしたいと話すべきではなかったと。
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これに反発するのはマネージャーのタカシ。デビルマンは「8時だョ!全員集合」の裏番組だけに大ヒットアニメとは言えなかったけれど、それでも視聴率10%台には達した。それに対してマジンガーは初回で18%越えで今は20%台。さらには30%を狙う勢いがある。しかも競争激しい日曜7時のゴールデンタイムで! こんな番組を潰せるわけがないだろう! だから一層の視聴率アップを狙ってジャンプと交渉したんだと逆ギレな感じで言い返します。
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これを なだめるヤスタカ。つまりはテレビを選ぶか漫画を選ぶかの話。激は漫画家なんだから漫画雑誌を一番大事に考えるべきではなかったか。ジャンプはハレンチ学園で有名になり成長した雑誌。長根編集長は少なからず恩を感じているだろう、だから今回の話はすべきでなかったと。
でも今となっては全ては たられば論。どうすることもできません。
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ジャンプでの連載は終了するけれどマジンガーの大ヒットはダイナミックプロ最大の実績となるのは間違いない。だったらアニメを選んで正解だったとするところで締めくくります。
ジャンプでの連載は8月末をもって終了し、テレビマガジンは10月初旬から開始。ほぼ同時に少年サンデーで えん魔くん、チャンピオンでキューティーハニーが始まることから本当にジャンプをやめて良かったかもしれません。えん魔くんは学年誌全誌(小学1年生~6年生)に連載するなど11誌で連載されました。
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『週刊漫画ゴラク』連載、「激マン! ~マジンガーZ編~」の第40話
前回から約一か月ぶりの掲載。少年ジャンプの長根編集長に講談社『テレビマガジン』でも連載を始めたいと持ち掛けたマネージャーのタカシたちでしたが、ものの見事に反対されてしまいました。そりゃそうでしょうよ、グループ企業の他誌ならともかく、ライバル企業の雑誌にも載せたいと言ったところで反対されて当然です。

でも話はこれで終わりませんでした。何としてでもテレビマガジンで連載をしたいと持ち掛けてきた旭通信社の東さんが頭を抱えてしまいます。このままではスポンサーが降りてしまう=番組終了に成りかねないと。
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しかもテレビマガジンの中田編集長には「載せられそう」だと言ってしまったらしく、やる気マンマン。今現在は仮面ライダーを中心にグラビアのほとんどを占めているけれど、マジンガーが載るのならグラビアページを倍にしてライダーと肩を並べたいと言ってるらしい。
はい、ここでは中田となってますが実際には田中利雄編集長です。80年代中盤までテレマガの編集長を務めていたそうで、70年代後半からのアニメブームも少なからず雑誌に影響を与えたのではないでしょうか。
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仮面ライダーと肩を並べると聞いて思い出すのは石森先生のアシスタントをしていた頃。いつか石森先生と勝負できるマンガ家になりたいと思っていた、それが現実になるかもしれないと──
そこで激は思いを馳せる。マジンガーと仮面ライダーが戦ってる場面を。ルストハリケーンでサイクロン号をボロボロにして動きを止め、ロケットパンチやブレストファイアーで…ってあまりに戦力差ありすぎじゃん! 

ともかくこのままでは番組が終わるとも限らない。長根編集長を納得させるためには小学館の学年誌にも載せる意向を示します。何しろ集英社は小学館の子会社。ライバル企業である以前にグループ企業ですから納得するに違いないと。
ところがそうはなりませんでした。
小学館の学年誌にマジンガーは絶対にイヤだ!
マジンガーZの漫画を激先生が連載するのなら、講談社のテレビマガジンにしなさい!
そして少年ジャンプはマジンガーZから手を引く!


え?小学館ではなく講談社を推挙するの!? それまたどうして??
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幼年向け雑誌に進出せざるを得ない立場はよくわかる。しかし少年ジャンプは他の雑誌と同じ作品は絶対にやらない。つまりグループ企業であるなし関係なく他誌でもやることが決定ならば少年ジャンプは手を引くと。そしてテレビマガジンを推挙したのは「幼年向け雑誌」に絞って言えばこちらの方が人気が出ると踏んだのではないだろうか。

尚、これ以降のジャンプでは「○○先生の作品が読めるのはジャンプだけ」という、専属契約を結ぶようになったらしい。実際に少年ジャンプはこれ以降の永井豪作品は読み切りはあっても連載はありません。ただし月刊少年ジャンプでは けっこう仮面や超マンなどの連載はあります。