gedou180918.jpg
『グランドジャンプ』連載、「そしてボクは外道マンになる」の第27話 最終回
当漫画の最終回のネームを描いてる平松。外道マンは あれ程 面白いと思って意気込んで始めた連載が、こんなところで終わりかよと皮肉たっぷり。以前も書いたけれど実際の出来事──編集者とかアシスタントとかストーリーの裏話などをもっと取り入れれば結果は違ったかもしれません。少なくともフィクション部分(美奈子さんとか)はもっと控えた方が良かったと思いますよ。

それはそうと最終回なんだからあのシーンは入れないのかと外道マンは悪魔のつぶやき。ホントの意味で外道マンになるアレをと、意味深に語ります。アレって何だ? という形で時代は1982年へ。

81年46号からブラックの連載が始まって8ヵ月ぐらいだろうか。第一部は日本壊滅を目論む「竜牙会」と戦っており、外道マンはそんな甘っちょろいバトルじゃ読者は納得しないと罵倒。平松は わかっちゃいるけどそんないい具合にアイデアは浮かびません。そんな時に手塚賞・赤塚賞のパーティーがあり、江口寿史先生と出会います。
gedou180918-.jpg
そうそう、白いワニが出てたなぁ。「ストップ!! ひばりくん!」はブラック開始の前号、81年45号から始まって ほぼ二年連載。なのに全49話という、約1年休載してる計算なんです。それだけ休載が多かったということ。だから西村編集長が怒って未完のまま終了させたのも納得がいきます。
gedou180918-1.jpg
遅筆なため遅れがちな江口。アイデアが浮かばず、同じく滞っている平松。似た者同士の二人は肩を寄せ合って泣いたという。
ホントかよっ!www
関係ないけど「江口くん」「平松くん」と見つめ合う二人の構図は、「由美ちゃん」「永井くん」と見つめ合うラブコメ「キックオフ」のパロディかと思った。あ、そうだった。今年1月に名古屋であった平松先生のトークショーの同日に、名古屋パルコでは江口先生のサイン会があったんですよ。距離にすれば2kmと離れてません。これも何かの縁だったのかな。

その後、冒頭のアレが。当時、敵をどうやって倒すのかしか考えてなかった平松は、深夜にタバコを切らせて買いに行った。そこでチンピラと ひと悶着。
gedou180918-2.jpg
持っていたカッターナイフでスパアーッと殺っちゃった!?
無論フィクションだと思います。ホントにやってたら漫画家を続けられないでしょうし。でもこの当時、人を殺すことしか考えてなかったことから限りなく事実に近いフィクションとしておきましょうか。

最後は朝顔に水をやる平松。これはまた 一花咲かせたい気持ちの表れだと推測します。
gedou180918-3.jpg
そして吐血して死亡? でも「第一部 完」となってるし、Tシャツの背中の文字はそれまで「OZIZI」となっていたものが「TSUDUKU KAMO(続くかも)」に変わってます。今ではWEB連載の漫画も多いことから手段はありますよ。ジャンプ読書歴40年以上の私はドーベルマン刑事開始当時から知ってます。これに負けずに新連載に期待します。
そしてボクは外道マンになる 4 (ヤングジャンプコミックス) 10月19日発売
スポンサーサイト
gedou180907.jpg
『グランドジャンプ』連載、「そしてボクは外道マンになる」の第26話
ブラック・エンジェルズの連載が始まって二ヶ月。平松はその世界観に入り込むようになり、身も心も雪藤洋士に成りきっていたという。後年になってブラックの読者から雪藤みたいに自転車のスポークを引っこ抜いてヤスリで研いだことがあると言われたそうだけど、作者自身がソレをやっていたというのだから本当に雪籐そのものになってたんだろうな。
gedou180907-.jpg
7話の巻頭カラーを描いた後で担当の真髄から「雪籐に匹敵する新キャラ」の登場を提案される。エンジェルと複数になってるのだからそろそろいいんじゃない? ってことです。でも当の平松はこの場面を見る限り、あまり考えてなかった様子。じゃあ何のための複数形だったんだろう?

翌日、その新キャラの打ち合わせで真髄を待つも全然来ません。いつものようにスッポカシやがったなと、気分転換のために夜中にチャリを走らせた。そこで不良警官の職質に遭い、スポークが尖っていたのが運の尽き。
gedou180907-1.jpg
拳銃を抜いて平松に迫ります。これ、ちょっとあまりに作りすぎやしませんか? こんな両津みたいな警官が実在してたとはとても思えないんですけど。
そこに現れた酔っ払いの自転車乗り。故意か偶然か、警官たちの自転車にぶつかって転倒。警官たちはその男にも銃を向けた。
gedou180907-2.jpg
服装からして肉体労働者だろうその男は、警官の言葉や圧力に屈しない。むしろ逆に一人は かかと落としで、もう一人は回し蹴りでKOしてしまいました。そいつは名も名乗らずに平松に逃げるよう言い残して去って行った。強くて逃げ足の速い あの男とはそれ以来 会っていない…
gedou180907-3.jpg
さあもうお分かりですね。新キャラ・松田はあの男をモデルに作られたそうだ。
そうそう、こういう話で進めてくれれば良かったんですよ。この話は当時人気のあったアレをヒントにして作ったとか、あの人物が登場した由来とか、こんな裏話を中心に進行していれば結果は違ったんじゃないでしょうか。
gedou180907-4.jpg
ちなみに松田の初登場はコミックス2巻収録「黒い稲妻!!の巻」から。この2巻のカバー返しのところに雪籐のモデルとなった高校時代の先輩のことが書いてあります。
次回でとうとう最終回。どうやって着陸するんだろう!?
gedou180816.jpg
『グランドジャンプ』連載、「そしてボクは外道マンになる」の第25話
美奈子さんの家出、外道マンの出現などのトラブルに見舞われながらも1981年46号のジャンプから「ブラック・エンジェルズ」の連載がスタート。発売時には3話目を描き終えるところだったという。そこに外道マンが出現。これは平松の内なる感情の化身のためアシスタントに見えるハズもなく、独り言をつぶやく姿にアシスタント一同は気味悪がっていたみたい。
gedou180816-.jpg
平松は更に自分の頬を「うるせえ! うるせえ!」と引っぱたくので「遂におかしくなった!?」と、アシスタントたちの感情はいかほどだったことだろう。このコマにて
もう読者は気づいていると思うが…伸二は完璧 M体質だ!!
と言われたところで知らねーよ! むしろ知ってた人 居るの?

第3話を描き終えて担当の真髄から、ブラック1話に関して警視庁からクレームが入ったことが告げられる。
gedou180816-1.jpg
1話では悪徳刑事が前科のある人間を追い詰めて再び犯罪を犯すように仕向けさせ、最後は撃ち殺すという内容。こんなこと本物の刑事がするわけがないという、当然なクレームだったとのこと。「ドーベルマン刑事」だってクレームいっぱい来てたらしいし、「クレームが来てこその平伸マンガ」だと真髄は全然気にしません。
けれど元来は小心者(らしい)だという平松は ちょっとビビっていたみたい。でもどうやって調べたのか、警察と名乗る者が直接電話をかけてきて「金の為なら何でも描いちゃう節操のない」「国家権力が黙ってねえから」などとクドクド言うものだからブチ切れるのは当たり前!
gedou180816-2.jpg
あれは本当に警察関係者からだったのか、それとも偽ったイタズラだったのかは藪の中。でもこれだけは言えるだろう。正々堂々と名乗らずにクレームを入れてる時点で「お前が小心者だ」ってことです。
gedou180816-3.jpg
とはいえ罪悪感はあったようで何度も見た夢というのが、自分が殺人犯となって逃亡した後に逮捕されるというもの。これをブラックの連載中に何度も経験したというのだから、ある意味 職業病だね。こりゃ。
連載終了まであと2回! それと8月17日に難波で平松先生のトークショーがあるので行ける人は行ってみてください。

gedou180801.jpg
『グランドジャンプ』連載、「そしてボクは外道マンになる」の第24話
外道マンが出現中に帰ってきた美奈子さん。でも美奈子さんには見えもしないし声も聞けない。外道マンとは平松のダークサイドの分身であり、あくまで平松の妄想なのだから。
gedou180801-.jpg
けれどそれは思っても口には出せない言葉を出してしまうということ。平松は死んだ恋人の代用品だとか、財産目的で結婚したんじゃないのかなど、平松を苦しめる。何が起きているのかわからない美奈子さんは心配することしか出来ません。その後も外道マンの罵詈雑言は続いて平松の精神はズタズタ。こうなったら頼れるのは美奈子さんしか居ません!
gedou180801-1.jpg
愛してると抱きしめてそのまま情事へ。まぁ美奈子さんが本当に俺を愛してくれているのかを確かめる、最も手っ取り早い方法ですから。と、時は現代へ。夫婦の営みをしている原稿を読んだ担当の金は何気に話を振ります。あと5回で連載終了することを。
gedou180801-2.jpg
はい、前号が出た際に平松先生がツイッターで あと5回で連載終了することを発表してました。遂に来るべきものが来てしまいましたね。読者としては編集者のこと、アシスタントのこと、ストーリーの裏側などを知りたいのであって、美奈子さんがどーだこーだなんてあまり興味ありません。何しろ美奈子さん自身がフィクションの存在ですから、そこに力を入れられても…ね。
gedou180801-3.jpg
1月に名古屋であった「平松伸二先生 トーク&サイン会」に行った際、今まで打ち切られて一番残念だったのは「どす恋ジゴロ」と語られてました。でも多くの人に協力してもらい、恥ずかしいプライベートな面もさらけ出した当作が、今まで一番悔しいとのこと。当作は初め『漫画ゴラク』に企画を持ち込んだところ、原稿料で折り合いがつかず 物別れに。その後『グラントジャンプ』で採用されて今に至ります。もし原稿料が安くてもいいというなら『漫画ゴラク』に戻るのもアリですよ!?
ともかくあと3回でどこまで描けるものなのか注目します。
gedou180717.jpg
『グランドジャンプ』連載、「そしてボクは外道マンになる」の第23話
権藤と殴り合いの喧嘩・外道マンの出現・美奈子さんが流産していたなど、驚くべきことが立て続けに起きたことで急性腰痛症、すなわち"ぎっくり腰"になってしまった平松。私はなったことが無いので知らなかったけれど、重いものを持ち上げなくともストレスなどの精神面が原因で なることがあるのですね。

美奈子さんは病院を調べたりタクシーを手配したりと、介護に献身的に勤めてくれました。家出していたことで負い目を感じているのでしょうね。また担当の真髄にはなぜ喧嘩を止めてくれなかったのかと、ちょっと怒りもあるみたい。
gedou180717-.jpg
そしてこれからは私が伸二さんを守ると宣言。これには平松も真髄も驚いた。この急激な心境の変化は何なのだ? 家出していたことを知らない真髄は「結婚して女房の座におさまったオンナは強い」と評価。まぁ担当としては漫画さえきっちり描いてくれればいいんでしょうけど。

数日後、動けるようになった平松はいつも通りに下の階でネームを描こうとするも、ここでやってと美奈子さん。部屋を見ればメチャクチャにした平松の部屋が元通りになっているではないか。もちろん美奈子さんが一人で片付けたものだ。「ネーム中のどんな苦しむ姿も受け入れるから」と、やはり悟りを開いたかのように平松に対して献身的になってます。

ところがその平松は依然として流産していたことで頭がいっぱい。なぜ秘密にしてオレと結婚したのかと、少なからず怒りも混じってます。そして再び外道マンが登場。今度は前回と違って女性バージョンになってます。外道マンいわく、平松は美奈子さんを外道と思ってるから女性バージョンになってるそうだ。
gedou180717-1.jpg
外道マンは平松の心を次々と痛めつける。プロポーズした際に「男の人にそんな事 言われたの初めてだから」と言ったけれど、実際には大学時代にちゃんと婚約者が居たし妊娠もした。嘘ばかりじゃねえかと平松の感情をえぐり取る。更に初夜のことも言われて平松の心はズタズタだ。
gedou180717-3.jpg
そこに帰ってきた美奈子さん。誰と話してるの? と部屋に入ろうとして「オレの部屋に入るなアアアアアーーッ!!」と言ってしまい、いったいどうなってしまうのだ!?

さて、このラストシーンにて「次回、まさかの…!?」とアオリがありますが…これはたぶん打ち切り終了のことです。平松先生はツイッターにハッキリと書いてませんがそれっぽいことを書いてるのですよ。

ここには「もうすぐ無職のぷー太郎になるので…」とあるように、いよいよその時が来たかという感じ。皆さんも見届けてください。
gedou180708.jpg
『グランドジャンプ』連載、「そしてボクは外道マンになる」の第22話
元担当の権藤と殴り合いの喧嘩をし、家に帰っても美奈子さんは家出したまま依然として帰らず。心が荒んだ平松は仕事場の本棚やら椅子やらを滅茶苦茶にしたら、悪魔のような怪物?が現れた。これが初登場となった外道マン。平松のダークサイドの分身です。
どういうことかというと、平松は今までドーベルマン刑事やリッキー台風でも悪党・外道を描いてきた。そして今度はブラック・エンジェルズでも。
gedou180708-.jpg
漫画に外道が登場する度に、そいつらの怒りや恨みが積もり重なって平松を外道漫画家にしたという。またこれは平松が悪を描くときは悪に成り切ることから、心の歪みが生んだ分身とも言えるでしょう。
だから平松にしか見えず、殺そうとしたって殺せやしない。何せ自分の分身なのだから。
gedou180708-1.jpg
外道マンは怒りが頂点に達した時に現れる。今回は初登場だからボヤけた姿だけど、次回現れる時には完璧なオレの姿を想像しとけと宿題を残して消えていった…
外は大雨。信じられない出来事が起きたことに茫然とする平松。そして更に驚くことが。
gedou180708-2.jpg
美奈子さんが帰還しました! 髪をバッサリと短くし、帰る場所はここしかないと決心して戻ったという。そして衝撃の事実が発覚。大学時代に好きな人が出来て卒業したら結婚しようと誓い合った。でも在学中に妊娠が発覚して大学を中退。彼は交通事故で亡くなり、そのショックで流産。重なる不幸を忘れるためにも一人で沖縄旅行をしたとのこと。
あぁ、だから口を濁してハッキリとは言えず、それがかえって平松の心証を悪くしていたのね。
gedou180708-3.jpg
喧嘩に外道マンに流産。三重苦により平松の腰は悲鳴を上げて、ギックリ腰で倒れたそうだ。ブラック・エンジェルズの2話がまだネームの段階だというのにいったいどうなる!?
gedou180621.jpg
『グランドジャンプ』連載、「そしてボクは外道マンになる」の第21話
元担当にして副編集長の権藤が食事会を開いてくれたはいいけれど、「ホームランを打たねえ漫画家は 漫画家として認めねえ」と言ったことに激怒した平松。奥さんである美奈子さんが家出した感情も相成って、食卓をひっくり返してブッ殺すと完全にプッツンだ!
高校生時代から担当してくれた恩はあるものの、お前に認められるために漫画を描いてるんじゃないと今まで溜まっていたウップンも込めて殴りつける。
gedou180621-.jpg
こうなったら権藤だって黙っちゃいない。俺が認めねえって言ったら認めないと応酬し、二人は掴み合っての殴り合いに。真髄は当初は止めようと思ったけれど、このまま殴り合わせた方が面白そうだと傍観を決め込みます。
この場面、相手の首に手をかけて逃げられない状態での殴り合いは漫画でも紹介されてる高山善廣vsドン・フライ戦そのもの。平松先生は高山選手と交友があるからこそ、この漫画を借りて応援を呼び掛けたのでしょう。


互いに充分に殴り合って両者ダウンした後、権藤は「ずい分 成長したじゃねえか」と手を差し伸べる。普通ならばここで手を差し出すのでしょうが、平松は応じなかった。
gedou180621-2.jpg
男の友情が芽生えるストーリーなんてまっぴらご免だ! オレの心の中にそんなキレイ事の世界は無いと、背を向けて出て行ってしまう。以後、権藤とは10数年断絶したとのこと。
さて、この話 どこまでが事実なんでしょう? 「ホームランを打たねえ漫画家は…」と言ったエピソードが事実なのは他誌で確認が取れてます。やはり言い争ったけれど、殴り合いまでには至らなかったというところでしょうか。断絶が続いたのは本当でしょうね。

帰宅後、まだ帰って来ない美奈子さんに苛立って本棚を倒したり椅子を放り投げたりと部屋の中は滅茶苦茶だ。
gedou180621-3.jpg
そこに現れた外道マン。平松の心の闇を具現化した存在です。初対面にいったい何を話すのやら?