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『週刊漫画ゴラク』連載、「激マン! ~マジンガーZの章~」の第3話
一枚の絵から動き始めた巨大ロボットの企画。未知のエネルギー・光子力で動き、頑丈なボディは超合金で出来ている。そして名前は「アイアンZ」。ここでツッコミが入ります。超合金でありながらアイアン(鉄)ってどういうことなの? 訊かれて言葉に詰まる激。深く考えてなかったからです。意味はない、語感がカッコイイからアイアンでいいんだと押し通します。
「Z」もただ何となく。アイアンにつくとキマルから。ヤスタカから「Zはアルファベットのラストの文字。究極を意味するってことにしたら」というアイデアが出て即決。
こうして超合金で作られた究極のロボット「アイアンZ」の基本設定が出来上がりました

主役メカが決定したら次は主人公。バイクに乗って風に突き進む奴がいいと、髪形は風になびいたデザインに。これがあの髪型なんですね。名前はズバリ「風 進」。これはダイナミックプロ所属の漫画家・風忍(永井豪が命名したペンネーム。あのSFハードアクションギャグ漫画「地上最強の男 竜」の作者ですよ)から思いついたらしい。こう考えておきながら
 「風進 イマイチか… 風忍よりはいいけど…
と何気にヒドイこと言ってることに笑った笑った!!ww

その後 スポンサーが決まって早く番組が始まりそうだと聞かされ早すぎると実感。デビルマンが一年かかったのに今度は半年なのでこう思うのも当然でしょう。それはそうとストーリー設定や敵味方のレギュラーキャラの設定がすぐ欲しい。そして毎回登場する敵キャラも欲しいと。
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これを聞いて頭をかかえます。週刊少年誌に4本連載している上にアニメのデビルマンの敵キャラも毎回考えてる。この上さらにアイアンZの敵キャラも毎回考えるのかと思ったら…絶対ムリ! これ以上の仕事は一人じゃムリ、出来ない! 誰かキャラデザインをやれる奴はいないのか!?
ここで登場するのが永井豪の盟友にして右腕となるあの人物、そう、石川賢に白羽の矢が立つわけですよ!

石川賢──ダイナミックプロ設立当初に入った3人目のアシスタント。当初は背景を任せたけど上達せず、試しに「馬子っこきん太」の大勢の人物キャラを描かせてみたら生き生きとしたキャラを描いた。
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何より激の絵に似せた絵が描けるのが最大の武器。『少年チャンピオン』に「あばしり一家」を始めるにあたって、忙しいからと脇キャラを石川に任せる条件で引き受けたエピソードがあるほどですから。以後、激の作品になくてはならない脇キャラ専門のアシスタントに成長します。ちなみに「あばしり一家」の五ェ門は石川賢自身がモデルになってることはファンなら多くが知るところです。
が、70年途中でアシスタントを辞めて後にダイナミックプロも退社。あれから2年以上…来てくれるかわからなかったけれど来ると決まって安堵の表情。また一緒に仕事が出来ることに喜びを隠せません。

こうしてキャラクターが次々と作られていきます。悪の科学者はドクター地獄(ヘル)。地獄から来たような恐ろしい科学者だから。対するアイアンZを作った科学者も狂気の科学者に。主人公に巨大ロボットを与えてしまうぐらいだから。顔も恐ろしくしてこれが兜十蔵になっていきます。
ボスの命令を聞いて直接ロボットを動かす敵キャラを考えるも、激はボツにする連続。そんな時、いくら描いてもボツにされるからと顔の半分ずつを別の顔に描いてみた石川。どっちが良いが決まったらちゃんと描こうと思って。
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これを見て激は閃きます。ホントに半分ずつ別の顔にしたら? しかも半分は女の顔に。こうして誕生したのがあしゅら男爵だったそうだ。何気ないアイデアがヒットを生むと言うけれど、あしゅら男爵は石川賢のラフスケッチから生まれた副産物だったわけですね。 つづく
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