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『ヤングマガジン』連載、「喧嘩稼業」の5巻です。
本来なら昨年10月に発売してたものが作者が作画中に骨折という、意味不明な事態に陥ったことから発売延期どころか未だに連載が不定期になってしまってます。そのことがヤフートップニュースになったと、帯に書かれることも結構珍しいことでしょうね。
その真実(と思われること)が書いてあったので要約しますとAmazonの届け物を受け取りに行く際に階段を踏み外し、足首をありえない方向にひねってしまったということ。「作画中に骨折」の文章から"描いてる最中に折った"と思われがちですけど実際にはそうではないようです。

十兵衛の画策によって陰陽トーナメント開始前に佐川徳夫・睦夫の兄弟による賭け試合が決定。トーナメントで徳夫と戦う十兵衛にしてみれば不戦勝を狙えるわけで、してやったりな計算です。ところがこれに気が付いたのが元・中日で今年から巨人のコーチになった井畑。いや、梶原でした。
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"最弱にして最強"とするのが十兵衛。まだ高校生だけに腕力・技術力においては確かに劣るものの、それを補うのが計算高い仕掛けや伏線。それを織り交ぜて心理戦も含めた戦いにしているのがこの漫画の特徴であり、最大の面白いところです。それを見破られたことでさぞガッカリ…と思いきや、十兵衛はあまり気にしてないような? 事実、最近の不定期連載のものでは新たな策を二重三重どころかそれ以上の策を張り巡らせて徳夫と戦ってます。ここらの展開は本当に面白いのでオススメだね。

そして遂に始まるトーナメント。第1試合は忍術使いの梶原と、喧嘩師の工藤。試合前、梶原はキセルを持ちながら九字を切る。臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前ってやつです。パフォーマンスでもあるし精神を昂らせる役割だと誰もが思うよね。
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終わったらコーナーをトントンと叩いてセコンドに気付かせてセキルを渡す。何でもないこの行為が途中から重大な意味を持ってくることを覚えておいてください。絶対に驚きますので。
序盤から梶原の優勢で試合は進む。ここのところはただの喧嘩師と、ちゃんと古来からの技を知ってる梶原との違い。しかも梶原は十兵衛並みに策を巡らせており、左腕を掴ませない。書いてないけれど左腕を掴むと危険という策を張っておいたのだ。
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このワンチャンスを活かして梶原は工藤の左目を奪う…。残酷に見えるけれどこのトーナメントではOK。というか、"何でもアリ"を売りにしてるこのトーナメントにとって こういう事態こそ望む展開。やられた工藤もこれによって気が入ったようで戦意喪失なんて全くしてません。梶原優勢のまま序盤から中盤へと時間は進む。

4月には6巻、6月には7巻と連続刊行され、5~7巻の帯にある応募券3枚で もれなく「富田流 免許皆伝」がもらえるそうです。こりゃ楽しみだ。
喧嘩稼業(5) (ヤンマガKCスペシャル)
木多 康昭
講談社 (2016-02-05)
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