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『月刊!スピリッツ』連載、「CICADA(シカーダ)」の1巻です。
今から150年後ぐらいの日本は廃退し、貧富の格差は想像を絶するほどになっている時代。その最下層の青年・レムは喘いでいた。得意なものは無いし、心はすぐに折れる。もちろん彼女なんて出来るわけがなく、ただ生きているだけと言ってもよかった…
この時代、漫画は悪書として持っているだけで罰せられ、即 燃やされるのが当たり前。レムは漫画を取り締まる「カワセミ」という仕事を手伝っていた。「シカーダ」という暗号めいた謎の言葉を聞くも、この日も上官と共にタレコミのあった場所へ。いつも通りに ただ仕事をこなしている中、「うる星やつら」2巻を持っていた男は目を輝かせてこう言った。
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主人公の「あたる」って奴はバカでスケベでなんの取り柄もないのに…
どんなに女にこばまれても…絶対に折れないんだ…
しかもヒロインは、そんなクズみたいな男をずっと好きでいるんだ…


この言葉に興味を惹かれるレム。「あたる」は自分と同じ境遇であるのに絶対に折れないなんて── きっと憧れの感情を抱いたのでしょう、ドサクサに紛れて「うる星やつら」を燃やさずに懐に隠してしまいます。その帰り道に運命的な出会いが待ってました。
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ロルカとい少女はレムが「うる星やつら」を隠し持っていたのを知って自宅に招待。彼女は「ベルサイユのばら」などを持っており、仲間と思ったのです。女性と話す機会などほとんど無かったレムは だんだん彼女に惚れていくのですけど「カワセミ」の一員と知って拒絶されてしまいます。

ロルカに悪いことをした、ヨリを戻すには「ベルサイユのばら」全巻を贈りたいとレムは決意。多くの漫画が燃やされず残っているという軍の施設に潜入します。確かに漫画はあったものの見つかってしまいレムは逃げた。とある場所に出たら巨大なロボットがいるではないか! 全身黒に染められ、頭に二本のツノがある。
プルートウだよ 地上最大のロボットさ
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声がした方を見たら捕らえられてる男がいた。「シカーダ」の一人、名前はリクロだそうだ。「シカーダ」とは漫画を現実にする能力者のことで「カワセミ」の天敵たる存在。プルートウは「鉄腕アトム」に登場した地上最大のロボットで、リクロがアトムを読んで現実にさせたものだった。
こんな便利な能力だったら「カワセミ」なんて余裕で倒せると思うものの、この能力に目覚めた者は一年後に間違いなく死ぬという。指先が光るのが「シカーダ」の証だ。

自由にしてくれたら逃がしてあげるとのことでリクロを解放したレム。その言葉通りにプルートウを暴れさせることで逃亡を助けるも、リクロは凶弾により死亡してしまう。その亡骸には「ベルサイユのばら」が1巻だけながら握られており、約束を守ってくれたことをレムは感謝する…
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耐えられないほどの焦燥感の中、ロルカに「ベルサイユのばら」を渡すレム。ここで更なる悲劇の追い打ちが。ロルカの指先が光っていたのだ。「シカーダ」となってしまったからにはあと一年の命しかない。レムはこの先、何があろうとロルカを守っていこうと決意する──

うわー、これ退廃した世界観での純愛ものじゃないかー! ラブロマンスものなんて興味ないけど、こういう切り口で純愛を描くとあれば興味津々。今後、どのような漫画を読んで困難に立ち向かうのか気にならずにいられません。まぁ妥当なところでは「北斗の拳」とか「マジンガーZ」でしょ。ちなみに一ツ橋グループ作品に限られる風潮があるので秋田書店の「バキ」とかは不可能です。
CICADA 1 (ビッグコミックス)
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