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『グランドジャンプPREMIUM』連載、「そしてボクは外道マンになる」の第8話
高校時代に好きだった美奈子さんと久しぶりに会ってプロポーズばかりかキスまでしてしまう平松! ホントの出来事かどうかは知らないけどやるもんだね。こうして東京と岡山との長距離恋愛が始まった二人。ドーベルマン刑事も連載が100話を越えて連載三年目に突入。21歳という若さもあって恋に仕事に「ボクの青春時代」だったそうです。

けれど楽しいことはそう長く続かないというもの。アンケート結果が思わしくなく、読者も飽きてきた? という状況に。そこで権藤は切り出す。「平松さんの担当を替わる事になった」と。応募作が入選した高校1年の時から担当だった権藤が替わることにショックする平松。ましてや今まで呼び捨てが当たり前だったのに「さん」付けされたことに疎外感を覚えるのでした…

そして連れて来たのが上の画像にある魔死利戸 毒多(マシリト ドクタ)。誰なのかもう多くの人が知ってるでしょうが今しばらく知らないふりをしてお読みください(笑)。権藤が熱血漢だったのに対してマシリトは軽薄。そもそも今まで漫画をあまり読んだことがなく、ジャンプに配属されてガッカリしたんだとか。
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そして平松を怒らせることをズバズバ言うのですよ。
・平松の師匠の作品である「アストロ球団」を どこが面白いんですかと一蹴。友情・努力・勝利の熱血マンガは気に入らない
・だから平松の描いた加納のカラー原稿を見て「熱苦し過ぎる」「カラーのセンスなし」と言いたい放題
・マシリトの笑い声は人を不愉快にさせる怪鳥のよう。「キエッ」「ヒャッヒャッ」
・ドーベルマン刑事にラブコメを入れよう!

このラブコメの件は原作者である武論尊に既に話をつけてるそうで、出来上がったのが18巻に収録の「新婦警 沙樹ちゃん」。平松は当初は否定的だったものの、今どきの女の子である新婦警のヒラメキが事件解決に導く 見事なストーリーになってることに驚きます。そしてこの沙樹のデザインを決定するまでが超大変! マシリトがことごとく「ボツ」と吐き捨てるのですから。頭にきた平松は美奈子さんに電話をして勇気を貰うと共に、デザイン案を授かります。こうして描いたのが当時人気の榊原郁恵っぽいポッチャリ系のキャラ。これを見てマシリトは即座にOKするのでした。平松キャラは面長でスラッとした女性が多く、全くイメージの違うキャラが欲しかったようだ。なんだかんだで平松作品を読んだ上で、足らなかったものを出させたのですね。
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ここで今までにないイケメン顔で長距離恋愛してる彼女を大事にしろと励まします。ここまでのイメージとかけ離れた言葉に驚く平松。いや、驚くのはそれだけでない。この新婦警の登場からアンケート結果が上向いたのだ。平松は嫌でもその手腕の確かさを認めざるを得なくなります。
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はい、お待ちかね! このマシリトは後に鳥山明や桂正和を発掘。特に「Dr.スランプ」「ドラゴンボール」の大ヒットは今さら説明することもないですね。
そして現在、白泉社の代表取締役となったマシリトと平松の対話が後半に掻かれてます。
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「外道マン」とするからにはもっと外道にならなきゃと、今でもダメ出しをするマシリト。そうでなきゃこの漫画は売れないただのゴミで終わるとまで言い放つ。そして200万部を切った少年ジャンプを今こそ打倒するチャンスだと、例によって怪鳥の如き笑い声をするのでした──
ジャンプを打倒するのはヤングアニマルでしょうか。だったらベルセルクの休載を何とかしなきゃね。
そして最後の衝撃的な1コマに衝撃を禁じ得ない!
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平松の背中に悪魔の姿が見えた後に突然の吐血! え? これって平松先生は現在、病魔に侵されてるってことなの? 意味深すぎる終わり方に色々と想像しちゃいますよ!

コミックス1巻の発売は8月18日に決定。次号(8月23日発売予定)は『週刊少年ジャンプ展』が開催中なこともあり、ブラック・エンジェルズが特別読切で掲載だそうです。他にもキン肉マンやキャプテン翼も載りますよー。