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『マンガDX』連載、「二度目の人生アニメーター」の1巻です。
「アオバ自転車店」で知られる宮尾岳さんの最新作。本人がアニメーターだった当時の経験・思い出を活かしてのストーリーになっており、この時代を知る私にとっても懐かしさを覚えます。

電器メーカーに勤める58歳・多田アユムは、娘のミズホの結婚式を前にして衣装合わせに立ち会っていた。もっともミズホからは当日までは見せたくないと、婿となるヒロキと一緒にさせられるのですがね。そのヒロキのケータイに一報が入って騒ぎ出しましたよ?
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超(スーパー)アニメーターの金野一が亡くなったと知って悲しみに暮れるヒロキ。あ~これは名前からして故 金田伊功さんがモデルでしょう。独特の動き・立ち方が有名で、特にガニ股からジャンプするのは「金田とび」と呼ばれました。J9、アクロバンチ、モスピーダのオープニングで そのハデハデアクションが見られます。

アニメのことは全然わからないけど、俺と同じ歳でその名前なら高校時代の同級生だ。これを聞いて目を輝かせるヒロキ。そもそもミズホとの馴れ初めは、金野一アニメのオールナイト上映。金野一は僕らを結び付けた愛のキューピットとまで言い切ります。
俺の知らないところでお前は愛されていたんだなと昔を懐かしむアユムです。
この後、とあることをきっかけに アユムは40年前の高校時代にタイムスリップしてしまう!

1977年のこの時代はケータイもコンビニもありゃしない。無論 インターネットも存在せず、そもそもパソコン自体が手に入れられません。でも「テレビまんが」を「アニメーション」と呼ぶようになったのはこの時期からなんですよ。そのきっかけが宇宙戦艦ヤマトのブームなんだけど、今の人は知らんわな。

高校で金野と会い、教科書に描いてあるパラパラまんがを見せてもらった。
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その躍動感ある動きに愕然とするアユム。やはりコイツはスゴイ奴なんだと改めて実感。けれど将来アニメーターになるつもりなんて無いと言い始めます。え? 俺が来たことで歴史が変わっちゃったの? このままなら超アニメーター・金野一は存在しなかったことになり、娘の結婚もご破算になるかもしれない。
だったら俺が金野をアニメーターにしてやる! いや、俺もアニメーターになってやると決意します。そこに三人目のアニメーター志望の女の子も参加することに。
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  魔物ハンター妖子が来ちゃった!
いやいいんですよ。そもそも妖子は原案・六月十三、キャラクター原案・宮尾岳となっている共同原作なので、自分の作品にどんどん出しちゃってくださいよ。尚、ヨウコは中華料理店でバイトをしており、そこでは魔物ハンター妖子のチャイナ服を着用してます。そして店の名前は「374庵(みなよあん)」。キャラクターデザインを勤めた「超特急ヒカリアン」に登場した店がそのまま使われてます。

何としても金野を(自分もだけど)アニメーターにしたいアユムは、アニメ会社の面談を受ける。そこで例のパラパラマンガを見せて売り込むのですが、思いもしない辛辣なことを言われてしまいました。
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まぁそうなるね。この時代のロボットアニメは「悪い宇宙人と戦う正義のロボット」といった オーソドックスな展開が普通。ガンダムみたいに個人の内面を描くような作品はまだ登場してません。動きにしたって その場面だけハデハデアクションにされても全体から見たら浮いてしまいます。

さすがに堪えた金野はその場は退散しますが目の輝きは失っていませんでした。そしてアユムも別の手段で金野を売り込んでいく。果たして本当にアニメーターになれるのか!?

もう面白いったらありゃしない! 冒頭にも書いたけれど、この時代を私は経験してるので身に覚えのあるものが出てくるんですよ。黒色の五段変速自転車とか、金野の描いた躍動感ある動きは「BIRTH」がモデルでしょうか。知らない世代の人は「この時代はこうだったんだ」と感じてくれたら嬉しいね。
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