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NHK連続テレビ小説「なつぞら」は、実在するアニメーターとアニメ作品をモデルにして描かれてます。NHKの情報雑誌『ステラ』の今週号には、今まで番組内に登場したアニメのポスターが載っていたものですから実在作品と併せて紹介してみます。
その前に登場人物を軽く紹介。東映動画は東洋動画という会社名になってます。
坂場なつ=奥山玲子(広瀬すず)
坂場一久=高畑勲(中川大志)
*この二人は夫婦ですが史実においては夫婦ではありません。番組のアニメ時代考証をしている小田部羊一が夫です
下山克己=大塚康生(川島明(麒麟))
神地航也=宮崎駿(染谷将太)

先ずは↑の「白蛇姫」(右)。実在するのは左の「白蛇伝」です。昭和33年に作られた日本初の総天然色長編漫画映画ですが、「白蛇姫」は一年早く昭和32年公開になってます。なつが入社して初めて参加した作品で、仕上げを担当しました。
山寺宏一が豊富遊声という役名で主演声優をしたのは当時の記事になりましたっけ。その際、なつの兄の奥原咲太郎が「森繫久彌の方がいい」とか言ってたけど、森繫久彌こそ「白蛇伝」の声優を務めてました。

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「わんぱく牛若丸」のモデルは「わんぱく王子の大蛇退治」。なつは原画を担当。番組では昭和33年公開なんですが、史実においては昭和38年公開です。

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「ヘンゼルとグレーテルと魔法の森」。短編として作られたけれど未公開に終わった作品。このような作品が本当に作られたのか不明です。この作品において新人の神地が次々と画期的なストーリーを考え、周囲を夢中にさせて巻き込んでいく展開は、まるでアニメそのものの面白さがありました。なつは上京した 爺っちゃんの背中を見て、森の守り神的存在の大樹の歩き方に取り入れました。

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「神をつかんだ少年 クリフ」(右)のモデルは「太陽の王子 ホルスの大冒険」。下山が作画監督という東洋動画初の役職を命じられ、その下山の指名でイッキュウさんが演出を担当することに。けれど子供には難解な内容となり、会社始まって以来の数字になった責任をとってイッキュウさんは会社を去ることになります。史実においてもほぼ同じですが高畑勲が会社を辞めるまでには至りません。

番組に登場したヒロイン・キアラの原画は、番組のアニメ時代考証の小田部羊一が描いたもの。余談ですがスケバン刑事の作者である故・和田慎二は、実際のヒロインであるヒルダのことが大好き。たびたび漫画のネタにしてたのは今となってはいい思い出です。

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東洋動画初の魔女っ子もの「魔法少女アニー」のモデルはお馴染み「魔法使いサリー」。ここから東京教育テレビ(TET)の作品が三連発。史実はもちろん日本教育テレビ(NET)で、現・テレビ朝日。なつがイッキュウさんと結婚後に務めた初の作品。魔法の呪文は「キラキラバンバン、キラキラアニー」。

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「キックジャガー」のモデルは「タイガーマスク」。ただしプロレスではなくキックボクシングなことから「キックの鬼」の要素もある? なつの初の作画監督作品。昭和43年~46年放送と、3年も放送したことになります。終り方について討論して、なつの提案による「敗者の美学」が採用される。自らマスクを脱いで子供たちに正体を明かし、キックジャガーではなく「中神拳矢」として戦っていく終り方はちょっと感動しますよ。第130回において最後の10秒ぐらいがアニメ化しており、「中神拳矢」の声優は真殿光昭、アナウンサーに鈴木健一が務めました。

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そして目下の最新作は「魔界の番長」。
デビルマンが番長ものになっちゃったよ!
『週刊少年ガソリン』連載のホラーアクションだそうだ。なつが「キックジャガー」に次いで作画監督を担当。ポスターには毎週木曜夜7時に放送とあるけど、実際のデビルマンは土曜の夜8時半から放送してました。当時 オバケ番組と呼ばれた高視聴率番組「8時だョ!全員集合」に対抗するためで、8時からは「人造人間キカイダー」を放送してました。ここにきてようやくリアルタイムで観てた番組が登場しました。
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