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『週刊少年マガジン』連載、「魔女に捧げるトリック」の1巻です。
「リアルアカウント」の渡辺静の最新作。母親がマジシャンだった針井マキトが主人公になります。マキトが6歳の時に手品を見て「お母さんは魔法使い?」と勘違い。まぁそれは後に手品だとわかるのですが「僕も魔法使いになりたい」と必死に練習。その甲斐あって少年にして"天才マジシャン"と呼ばれるほどの腕前に成長します。ただし甘やかされて育ったため性格は最悪だけどな!
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世界的なマジシャンになったものの6年前に母親は他界。以後、ワガママぶりは悪化すると共に手品に対する情熱は薄れ、これが最終公演となりました。最後の演目・炎からの脱出マジックで波乱が起きます。トリックを使った炎のハズなのに、本物の炎に包まれる。死を覚悟して目覚めたら…風景が変わってた。中世ヨーロッパ風な建物に甲冑を着た兵士たち。これはまさか異世界転生ってやつなのか!? マキトは喜んだ。ならば魔法もあるに違いない、憧れの魔法使いに会える(なれる)かもしれないとワクワクが止まりません。
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が、それが違っていたことが発覚。自分を介抱してくれた少女・ミアが魔女として捕らえられて拷問を受けていた。先端が引っ込むよう偽装した錐を心臓に刺しこみ「出血がなく痛みも無い。これが魔女である証拠」として魔女と断定されてしまう。
間違いない、ここは異世界なんかじゃない! 中世ヨーロッパ風ではなく本当の中世ヨーロッパ時代。それも「魔女狩り」として無実の女性が何百人と殺された暗黒時代だと知るのでした。

ミアは死に至る病を抱えた子供を必死に看護。薬を調合して助けようと努力するも死んでしまった。それを「毒薬を飲ませて殺した」と間違えられて魔女と認定されてしまったのだ。性格は最悪ながらそのような真実を知ったマキトは、大掛かりな脱出マジックを使ってミアの救出に成功します。ただしマキトの風貌・髪型から「悪魔」と思われてしまったのは、後になって功を奏すことになります。

マキトは自分は未來から来たこと、魔法ではなくマジックを使ってること、そして魔女なんてこの世にいないことをミアに説明。日本だって戦時中まで天皇は神であり、イザナギ・イザナミが国を作ったと本気で教えていたのだから、中世の人が「魔女は実在する」と思っていたところで不思議じゃないですね。
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その後、イカサマして美人の奥さんや金品を奪っていた悪党に怒りの制裁。トリックを逆に利用しての1000倍返しに成功して大金と家までゲットだぜ。当然イカサマだと言ってくるも、↑のような現代のマジックを惜しげもなく披露したら魔法使いと勘違い。凄みを効かせて脅してみたら泡食って退散ですわ。

あー、クラークの第三法則みたいなものか。「十分に(高度に)発達した科学は、魔法と見分けがつかない」というのがあるのですよ。この時代のトリックは現在では十分に研究し尽くされているので知っている。けれど現代のマジックはどうしてそうなるのかわからないものが多い。この時代の人にとって現代のマジックは魔法そのものに見えたのでしょうね。

不可能を可能にしてみせる それがマジックだと聞かされてミアは決意する。魔女狩りを止めたいと。無実の人が魔女と見なされて殺される負の連鎖を断ち切りたい、だから力を貸して欲しい。これにマキトは最初は乗り気じゃなかったけれど、また新たな魔女狩りの卑劣な手口に決意する。
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魔女と見なされる子は何らかの技能・技術を持っている(ミアは薬の調合ね)。そういう技術を持ってるスペシャリストを集めて魔女狩りを止めようというのだ。具体的に何をやるかは知らないけれど、面白いものを作るのは間違いなさそうだから楽しみです。

魔女に捧げるトリック(1) (週刊少年マガジンコミックス)
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