
2006年6月に発売された『コミックファウスト』より「放課後、七時間目。」です。先週せっかく入手したからにはレビューしなきゃと思いまして。西尾維新さんが漫画用に原作を書き下ろした最初のものがコレなんですよ。尚、描かれた高河ゆんさんにとってもこれが初の"原作つき"となりました。
以後、西尾維新さんは2008年のジャンプでは「うろおぼえウロボロス!」(漫画/小畑健)を発表、そして今年は「めだかボックス」(漫画/暁月あきら)を読み切りで発表したのち連載となりました。
地下50メートルの牢獄にて懲役2000年の刑を科せられた女性。その見張り番としてやってきた青年。物語全てがこの二人の会話によって成り立ってます。閉鎖された場所での会話劇はただでさえ息が詰まりそうな緊張感があるところを、高河ゆんさんの魅力的な絵によってまるでイラストみたいな漫画に仕上がってます。
彼女の名前はスノードロップ。5歳の頃から兵器の開発に携わり、その数たるや数えきれない。正真正銘の天才である。そんな彼女の罪状は国家反逆罪──兵器の開発を止めてしまったのだ。
普通なら問答無用で銃殺にされてもおかしくないところを彼女は生きながらえている。それはもちろん兵器のため。彼女なくして兵器開発は成り立たず、彼女でしか考えられない兵器・使えない兵器が頭の中に海ほど・山ほどもあるからだ。
ちなみに幽閉されている監獄はスノードロップ自身が8歳のときに開発した絶対に脱出不可能な檻。自分に使うことになろうとは皮肉な話である。

青年の名前はザイル。兵器開発の職員なのだが彼女の頭脳には遠く及ばず、お役御免で見張り番に任命された。彼女から新兵器について何らかの情報が得られれば地上勤務に復帰できるものの、過去の見張り番は全員失望して自殺している。彼にとってもここでの勤務は牢獄に居るのと同じなのだ。
あることからザイルはふと本音を吐く。それは「桁外れな兵器を設計して世界を滅ぼす」こと。すなわちスノードロップよりも優れた兵器を作りたいということ。これに彼女は答える。「私の檻を開けないか? 桁外れな兵器なら──今 きみの目の前にあるじゃないか」と。
これにザイルは失いかけた希望を見い出した。開けるのは容易なことではないだろう。しかしこれは死にたいぐらいに面白いこと。

二人だけの永遠の放課後に、七時間目の始業ベルが鳴る──
窒息しそうな二人だけの会話劇なのでつまらない、と言うか慣れてないと気持ちが寄せ付けない雰囲気があるのですけどそこはゆんさんの魅力的な絵でカバー。まだ少女の時期のスノードロップは可愛く描けてますからね。
今になって雑誌を入手するのは難しいですけど機会があれば読んでみてください。
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と、源氏アーシアン時代から作品読んでる人間の感想
まぁ普通に楽しみなのだけどね
若草物語の漫画化を昔やっています。
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モチーフ元の武田観柳斎よろしく
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