チェイサー 1巻 手塚治虫を勝手にライバル視する漫画家の実情は…

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『ビッグコミックスペリオール』不定期連載、「チェイサー」の1巻です。
「ブラック・ジャック創作秘話」とか「ボクの手塚治虫せんせい」(著:古谷三敏)とか「手塚先生、締め切り過ぎてます!」(著:福元一義)とか、手塚治虫の姿を語る本は数多く出ている中で これは新境地でしょう。
時は昭和30年代前半。3つの月刊誌に連載する"特攻隊帰りの漫画家"をウリにしている海徳光市がいた。
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海徳が何かと口にするのは手塚治虫の批判。「ライオンブックスシリーズはわかりにくい」とか「新寶島はそんなにスゴイか」とか。けれど批判するのはよく読んでいるからこそ。実は海徳は手塚の全ての単行本を持っており、編集者さえもよく知らない少女雑誌の連載までチェックしている"手塚治虫フリーク"なのだ。
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これは手塚の生原稿を目にした場面。ショックするその表情からも自分より格上な、実力を認めていることがわかります。けれどシャイな性格からそのような実情は決して明かさず、あくまで敵対視・ライバル視する姿を演じます。
けれど編集者はわかってるんだよねー。だって手塚のマネばかりするから。

手塚が寝そべって描くと知ったら寝そべって描くし、ステレオを聞きながら描くと知ったらステレオを買うし、旅客でカンヅメになることがあると知ったら あえて描けないフリをしてカンヅメになるという具合。好きが高じて「形から入る」ところがいかにもファンらしいです。シャーロキアンがパイプとインバネスのコートを持っているみたいにね。

けれどそこまでマネる必要のないことまで海徳はやってしまいます。それはトイレからの脱出! 手塚が締め切りに追われて逃げる行為を演じるわけですが、実際に木に伝わって逃げることは難しいようで…
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傷だらけになりながら木にぶら下がってる姿が発見されましたとさ。
ちなみにレギュラーで登場する三人の編集者の名前は手塚キャラに由来してます。
欄布(らんぷ)──アセチレンランプ
刃芽(はむ)──ハムエッグ
六狗(ろっく)──ロック というように。
実際にあった雑誌や連載漫画が登場しており、手塚の実態のみならず細かな資料に裏付けられた"その時代"を感じられる作品ですから懐かしさを味わってください。
チェイサー 1 (ビッグコミックス) ボクの手塚治虫せんせい 手塚先生、締め切り過ぎてます! (集英社新書 490H)
チェイサー 1      ボクの手塚治虫せんせい  手塚先生、締め切り過ぎてます!
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コメント
この記事へのコメント
月マガだかで野球漫画描いてる人のか!
俺はキャプテンだっけ?
2013/10/08(火) 19:07 | URL | 名無し #-[ 編集]
おもしろけど、この人物は実在したがだいぶウザい
2013/10/08(火) 22:51 | URL | 名無し #-[ 編集]
プニャリンとグラゼニの作者だっけか。
2013/10/10(木) 23:12 | URL | 名無し #-[ 編集]
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