秋本治の読み切り「Vocalo -ボカロ-」ボーカロイドで忘れていた夢が蘇る

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『マーガレット』に読み切り掲載された、秋本治の「Vocalo -ボカロ-」です。
『マーガレット』は2013年で創刊50周年を迎えました。集英社では『りぼん』に次いで2番目に古い漫画誌です。それを記念して「50年後の未来へ」をテーマとした読み切り作を色々な漫画家に描いてもらっていたのですが、最終回に登場したのが今回の秋本治氏です。タイトル通りにボーカロイドを題材としており、今回の話は初音ミクの「私の時間」をインスパイアしたようです。

50年後の未来、世界の音楽産業でボーカロイドは一大エンターテイメントの地位を確立していた。アメリカが本気でボカロ産業に参入したことから英語圏で天才的なボカロPが現れたからだ。これにより日本のボカロPは駆逐され、また世界中の人々が配信で選ぶ音楽賞を設立して世界中にアピールしていることにより日本のボカロ産業は縮小する一方です。現に今年も優勝者はアメリカでした。

今年優勝したボーカロイドを見つめているのは剣城レオン。日本に投票したのにアメリカが選ばれたことは悔しいけれど、世界で10億人ものユーザーが選んだだけあって良い曲だと認めてます。この曲は配信1時間で1000兆円の収入だったらしく、いかにこの時代のボカロ産業が繁栄してるかわかりますね。

レオンが帰宅してみると母親が部屋の掃除を勝手にしていた! いらない物とした箱の中に「ファミコンジャンプ 英雄列伝」があったのにはさすがに笑ったぞwww その他のソフトに混じって入っていたのは懐かしのボーカドールでした。
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ボーカドール、それは子供向けのボカロ製作機みたいなもの。立体映像であるドールに話しかけて曲を作り、それに伴ってドールも成長していきます。起動させたらバッテリーがまだ残っていたようでドールが現れました。当時の曲も聴けたことから昔の思い出が徐々に蘇っていきます。
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小さな頃、このドールとの曲作りが本当に好きだったレオン。子供向けの音楽賞にも何度か入賞してボカロPを本気で目指そうと思ったことも。しかし成長するにつれて新しいものに興味が沸くもので、ボーカドールもいつしか記憶から忘れてました。
そんなことを思い出していたら突如消えたドール。バッテリーが切れたからです。充電しようにも古い機械なものだからコネクトが見つからず手のつけようがありません。そこで最後の手段──5分間だけ強制起動をさせるFAIL SAFEを行います。

再び現れたドール。普通ならバックアップを取るのですがレオンはしませんでした。その代わりにしたのはドールと話すこと。残り時間を全てドールと過ごすことに決めたのです。
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今までの数々の思い出を感謝するレオン。その言葉を聞きながらドールは消滅したのでした…
4年後──レオンはボカロPとなり日本人として初めて優勝を果たします。使われたボーカロイドはドールと瓜二つの「doll」。新生された彼女と共にレオンは栄光を掴んだのでした。 おわり

「こち亀」の人情ものと同じ もの悲しさが漂う作品です。『マーガレット』を読むことに抵抗を感じるかもしれませんが是非とも読んで欲しいですね。
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コメント
この記事へのコメント
いわゆる「ありがとうモンジュ」
機械があり得ないはずの人間臭い行動をする…いつ見ても良いものだ
2014/02/05(水) 19:30 | URL | 名無し #-[ 編集]
消えるとこ地獄先生ぬーべのウレ子を思い出した。泣けるなぁ。
2014/02/11(火) 22:21 | URL | 名無し #-[ 編集]
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