紫電改343 出撃前夜の源田の物語。ミッドウェイの二の舞にはさせん!

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『イブニング』連載、「紫電改343」の第22話
昭和20年3月19日、歴史に名を遺す松山大空戦があるわけですが今回はその前日の源田の物語。18日、源田は明日に敵機が来襲すると推測。無論 あてずっぽうではない。漫画には描かれてませんがこの日に敵機動部隊を発見して出撃するも九州方面に向かったため会敵なし。それらの情報を吟味して明日辺りには呉軍港 並びに周辺飛行場が目標になるだろう。ならばここ、松山上空を通過すると推測したわけだ。

明日の決戦に備えよと隊員全員に通達。これにより各部門は忙しく動き出した。源田は準備に急ぐ隊員たちを𠮟咤激励するため あちこちを回ります。
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上の画像は整備兵曹長。明日の出撃まで全機整備するには厳しいけれど、朝までにはきっちり仕上げると徹夜覚悟で行うつもりのようだ。
下は食事を作る烹炊長。決戦の朝飯というわけで赤飯の握り飯を気合を込めて握ってます。戦闘機乗りは華々しいけれど、こういう裏方が居てこそ活躍できるというものです!

最後に訪れたのは偵4「奇兵隊」の隊長・橋本敏男。源田は「私には忘れられない光景がある」として語り出したのはミッドウェイ作戦が失敗した瞬間のこと。赤城に乗っていた源田は熱を出して休んでいたところ、格納庫が騒がしい。状況を聞いたら兵装を魚雷から爆弾に変更とのこと。南雲長官いわく、敵空母を殲滅するつもりが見つからない。ならばミッドウェイ基地の攻略に切り替えるのは当然との弁。けれどその後、遅れて発進した偵察機が敵空母を発見したので再び魚雷に戻すという手際の悪さ。そうこうしているうちに敵の急降下爆撃に遭い、空母4隻を失う大敗北を喫したことは誰もが知るところです。
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もしあの時、敵情を一秒でも早く知る事ができたのなら…と情報の重要さを説く。だからこそ! 343飛行隊設立に際して攻撃隊と共に偵察専門の偵察第4飛行隊を作ったのだ。これに橋本も応える。偵4は「奇兵隊」を名乗る部隊。奇兵隊とは高杉晋作が奇をもって虚をつくために作った軍隊だった。我々の「彩雲」は海軍最速の脚をもつ最新の偵察機であるから──
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奇兵隊は必ず 三四三空に敵情報を持ち帰ります
と意気を高める。なぜなら橋本もミッドウェイを経験し生き残った一人。情報の重要さを知っているからだ。
こうして3月19日午前5時45分、三機の彩雲が南を目指して飛んで行った。必ずいるだろう敵部隊を求めて。
えーと、これは次回の先取りになってしまうかもしれませんが書いちゃいます。一機が敵機を発見するも被弾して未帰還に。それに乗っていた三人を供養する「三魂の塔」が高知県高岡郡津野町にあります。
三魂の塔
彩雲偵察機と「三魂之碑」
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